看護師が残業10時間以下の求人を探す時、どんなことに注意をしていますか?

「求人に残業10時間以下って書いてあるなら、その職場は残業が少ないってことでしょ?何か注意することあるの?」

と思っているかもしれません。

確かに、求人票に「残業10時間以下」と書いてあれば、その職場は残業が少ない可能性が高いです。

でも、確実に「残業10時間以下」とは限らないし、あなたが望んでいるような「残業少なめ」の職場ではない可能性もあります。

看護師が残業10時間以下の求人を選ぶ時の注意点をまとめました。

 

看護師が残業10時間以下の求人を探す時の注意点:本当に10時間以下?

看護師が残業10時間以下の求人を探す時の注意点、まずは本当に残業は10時間以下なのかどうかです。

求人票に「残業10時間以下」と書いてあっても、それを鵜呑みにしてはいけません。

もちろん、本当に「残業10時間以下」の職場も多いですが、そうではない職場もあるのが現実です。

 

サービス残業はありませんか?

「残業10時間以下」と求人票に書いてある場合、それはその職場の勤怠表上の数字が「残業10時間以下」となっているだけかもしれません。

ブラックな職場の場合、勤務終了時間になったら、まずはタイムカードを看護師に押させて、それから残業をさせることがあります。

そうすれば、記録上は看護師は残業をせずに定時退勤していることになるからです。

でも、実際は残業をしなければいけません。

つまり、サービス残業です

なぜ、そんなサービス残業をさせるのか?

それは、サービス残業をさせておけば、残業代を支払わなくて良いし、記録上は残業が少ないので、ホワイトな職場に見せかけることができます。

ホワイトな職場に見せかけることができれば、労基署からの指導もありませんし、看護師を集めることもできます。

だから、看護師が残業10時間以下の求人を探す時には、まずはサービス残業はないかを必ず確認しましょう。

 

前残業はカウントしていますか?

看護師は前残業をするのが当たり前になっています。

勤務開始時間よりも早く出勤して、受け持ち患者さんの情報収集をして、その日の点滴などを準備しなければいけません。

これらを勤務開始時間よりも前に行えば、それは時間外労働、つまり残業(前残業)になります。

最近は、これらの前残業の業務を勤務時間内に行えるように業務調整をしている職場もありますが、看護師の世界では前残業が当たり前になりすぎて、みんな前残業をすることに疑問を持たなくなっています。

でも、冷静になって考えると、前残業はやっぱりおかしいですよね。

だから、前残業をカウントして「残業10時間以下なのか」を確認しておくと良いでしょう。

 

昼休みが取れてる?

看護師が残業10時間以下の求人を探す時には、昼休みが取れているかどうかも重要な注意点です。

日勤では看護師の昼休憩は45分~1時間ですが、残業をできるだけ少なくするために、昼休憩のはずの時間も働かせている職場もあります。

緊急入院や急変対応などが重なって、どうしても忙しくて、「その日だけ昼休憩が短くなってしまった」というケースは仕方がないと思います。

でも、毎日のように昼休憩を短くすることが慣習化している職場は、はっきり言ってヤバいです。

残業10時間以下の求人を探すなら、昼休みはきちんととれているのかも調べておくようにしましょう。

 

みんな10時間以下ですか?

残業10時間以下の求人を探す時には「平均10時間以下」なのか、「みんな10時間以下」なのかも確認しなければいけません。

その職場全体の平均で残業時間が10時間なのか?

職員ほぼ全員が残業10時間以下なのか?

この2つは似ているようで全然違います。

<例①>

事務職や看護師以外の医療職者は残業なしだけど、看護師は残業30時間。平均すると、「残業10時間以下」

<例②>

外来看護師や療養病棟の看護師は残業なしだけど、急性期病棟の看護師は残業30時間。平均すると、「残業10時間以下」

<例③>

先輩看護師は残業なしで帰るけれど、若手看護師は残業30時間。平均すると、「残業10時間以下」

このようなケースもありますから、平均で10時間以下なのか、みんな10時間以下なのかは確認しておいた方が良いです。

 

看護師が残業10時間以下の求人を探す時の注意点:お金に関すること

看護師が残業10時間以下の求人を探す時の注意点、次はお金に関することです。

つまり、残業代についてです。

 

残業代はきっちり支払ってくれますか?

残業代はきちんと支払ってくれるのかを確認しておきましょう。

前述にもありますが、サービス残業を推奨しているブラックな職場は存在します。

そのような職場に転職すると、無給で労働させられます。

もし、そのサービス残業を入れて「残業10時間以下」だったとしても、無給労働はしたくありませんよね。

だから、残業したらその分をきちんと支払ってくれるのかを確認してください。

 

残業代は何分単位でつきますか?

残業は何分単位で記録されるのか?残業代は何分単位で支払われるのか?これらも確認しておきましょう。

30分単位で記録・支払われる場合、毎日25分残業したとしても、記録上は残業なし&残業代なしということになります。

でも、5分単位で記録・支払われるなら、毎日25分残業した場合、1ヶ月(20日勤務で計算)で、8時間20分残業したことになり、その分の残業代が支払われます。

この違いは大きいですよね。

 

みなし残業代はありますか?

みなし残業代があるのかないのかも確認しておきましょう。

みなし残業代とは、実際の残業時間に関係なく、毎月一定の残業を行ったとして、固定給の中に固定残業代を含めて支払う残業代のことです。

「みなし残業代20時間分」と記載があれば、月の残業時間が3時間でも10時間でも20時間でも、一定の金額=20時間分の残業代が支払われます。

もし、残業が多くなり、月25時間の残業をした場合は、みなし残業代20時間分+5時間分の残業代が支払われます。

「それなら、みなし残業代があったほうがお得じゃん!」と思うかもしれません。

でも、みなし残業代が設定されている職場は、「みなし残業代を払っているから、その時間までは職員を残業させてOK」ということになります。

つまり、今は「残業時間10時間以下」でも、そのうち残業が増える可能性があります。

しかも、残業が増えても、みなし残業代をもらっているし、みなし残業代があることを承知で転職しているのですから、「残業が多い」と文句を言うこともできません。

だから、みなし残業代がある職場は一見お得に見えるかもしれませんが、あまりおすすめはできないのです。

 

看護師が残業10時間以下の求人を探す時の注意点:その他

看護師が残業時間10時間以下の求人を探す時の注意点、最後はその他の注意点です。

 

研修や勉強会は残業に入りますか?

院内研修や勉強会は残業に入るのかどうかも確認しましょう。

院内研修や勉強会を盛んに行っているところに転職すると、スキルアップできるのですが、勤務時間後に行われると、正直負担になることがあります。

それを残業時間としてカウントしてくれれば、まだモチベーションは上がりますが、勤務時間外なのに残業代ももらえず、しかも強制参加だったらウンザリすることもあるでしょう。

最近は研修や勉強会を勤務時間内に行う職場も増えていますので、研修や勉強会はいつ行うのか?勤務時間外なら残業扱いになるのかを確認してください。

 

年間休日数や有給消化率は?

残業10時間以下の求人を探しているあなたは、仕事中心の生活ではなく、プライベートを大切にしながら働きたいのだと思います。

プライベート重視で働くためには、年間休日数や有給消化率も大切です。

だから、残業時間をメインで求人を選ぶ場合でも、年間休日数や有給消化率、その他の条件もできるだけ詳しく確認するようにしてください。

 

まとめ

看護師が残業10時間以下の求人を探す時の注意点を説明してきましたが、

「求人票に書いてないことをどうやって調べるの?」

「自分でその職場に問い合わせるの?失礼な奴だと思われない?そもそも面倒くさい」

と思っている看護師さんは多いと思います。

確かにその通りです。

自分でその職場に電話をしていきなり「サービス残業はありますか?前残業はどうですか?残業代は支払ってくれますよね?」のように質問するのは、あまり良いことではありません。

簡単に調べる方法は看護師転職サイトを使うことです。

看護師転職サイトの担当者が、あなたの希望条件に合う「残業10時間以下」の求人をピックアップしてくれます。

そして、上記の注意点を担当者が全部調べてくれるので、本当に残業時間10時間以下でプライベートを大切にしながら働くことができますよ!

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天職エージェント編集部
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