「試用期間中に退職したい。良いよね?」
「試用期間中でも辞めたいなら辞めてOKでしょ?」
試用期間中なら簡単に退職できそうな気がする。
試用期間はお試し期間だから辞めても問題ない。
あなたがそう考える気持ちはわかります。
だって、「試用期間」なのですから。
しかし、「試用期間」という言葉に騙されてはいけません。
試用期間中に退職したいと思っても、簡単に辞めて良いというわけではないのです。
気軽に退職してしまったら、後で後悔するかもしれませんよ。
もちろん、試用期間中は退職してはいけないというわけではありません。
試用期間中に退職したい人は、退職するメリット・デメリットを考えて決断しましょう。そうすれば、後悔しない選択ができるはずです。
目次
試用期間中に退職したい人は、試用期間とは何かを確認しておきましょう。
そうすれば、
「試用期間だから気軽に辞めて良い!」
という考えを払拭できると思います。
試用期間とは、本採用をする前のお試し期間のことです。
正社員として本採用をした場合、よほどの理由がない限り解雇をすることはできません。
だから、企業としてはできるだけ採用する人物の本質を見極めてから、本採用するかどうか決めたいのです。
ただ、書類選考と面接だけでは、なかなかその人物の本質・能力を見極めるのは難しいですよね。
だから、企業は試用期間を設けて、本採用をするかどうかを決めようというわけです。
試用期間をどのくらい設けるかは、法律では定められていませんが、3~6ヶ月程度のことが多いです。
先ほども言いましたが、試用期間はお試し期間です。
「ほら!やっぱりお試し期間じゃん!じゃあ、簡単に辞めて良いよね?」
というあなたの声が聞こえてきそうな気がします。
確かに、試用期間はお試し期間ですが、雇用契約は正社員と変わらないものを結んでいます。
正社員と同じ契約?
そうです。
長期雇用を前提とした正社員と同じ雇用契約です。
試用期間中は給料は下げられることが多いですが、それでも身分は正社員と同じです。
だから、雇用保険にも加入しますし、健康保険や厚生年金も会社のものに加入します。
つまり、試用期間と言っても、正社員としての職歴として残るのです。
試用期間中に退職したいなら、試用期間中に辞めるデメリットを確認しておきましょう。
先ほども説明しましたが、試用期間中と言っても、正社員としての職歴は残ります。
だから、試用期間中のことをなかったことにはできないのです。
これを踏まえて、試用期間中に退職するデメリットを一緒に考えていきましょう。
試用期間中の退職はなかったことにはできません。
だから、試用期間に退職した事実は履歴書に書く必要があります。
そうすると、次に転職する時に採用担当者に
「この人、短期間で辞めているな」
とバレてしまいます。
正社員として採用するなら、できるだけ長く働いてくれそうな人を選びたいと企業は思っていますので、試用期間中に退職すると次の転職に不利になることがあります。
「試用期間中に退職したことを履歴書に書かないと絶対にダメ?書かなくても良いでしょ」
というあなたの気持ちもわかります。
試用期間中のことを絶対に書かないとダメと法律で決められているわけではありません。
ただ、それなりのリスクは覚悟しておく必要はあります。
試用期間に退職したことを隠したまま、次の転職先に採用になった。
だけど、そのことが転職先にバレてしまった。
こういう場合、経歴詐称で内定取り消し・解雇になることがあります。
経歴詐称はヤバい!
だから、試用期間中に退職したことは転職で不利になるとしても、履歴書に書いておく必要があるのです。
試用期間中に退職すると、根気がないと周囲から思われることもありますね。
親や家族、友人、そして会社の同僚から、
「根性ない奴だな」
「今どきの若者はこれだから困る」
のように思われて、あなたの評価が下がるかもしれません。
ただ、このデメリットに関しては、気にしなくて良いです。
周囲の人にどう思われるかよりも、あなたがどうしたいかの方が大切ですから。
試用期間中に退職したい人は、試用期間中に退職するメリットも確認しておきましょう。
ここまで、
「試用期間だからと言って、気軽に退職するのはダメ!」
「試用期間に退職するとデメリットがある!」
と声高に主張してきました。
でも、誤解してもらいたくないのは、試用期間中に退職してはいけないというわけではないことです。
試用期間中でも事情によっては退職した方が良いことも、もちろんあります。
そして、試用期間中に退職するメリットもあるのです。
試用期間中に退職したい、辞めたいと思った人は、
「なんかこの仕事、違うんだよな」
「この会社、馴染めない…」
のように、今の会社・仕事に不満を持っているのだと思います。
転職すれば、あなたは本当にやりたい仕事をあなたに合った職場でできるチャンスを得ることができます。
試用期間中に退職したいと思っても、それをグッと我慢して、なんとか辞めずに頑張った。
それであなたの中のモヤモヤや「辞めたい」という気持ちが解決できれば良いのですが、ずっと心の中でくすぶり続け、3年後・5年後に
「やっぱり転職しよう!」
と思い立って転職することもあると思います。
3年後・5年後、あなたは何歳ですか?
転職するなら、年齢は若い方が有利であることは間違いありません。
3年間(5年間)で人に誇れるスキル・経験を得られれば良いのですが、不満がくすぶり続けるような仕事・職場ではそれも難しく、ただ惰性で過ごす可能性は高いです。
それなら、試用期間中に退職して、早めに方向転換してしまったほうが、貴重な時間を無駄にせずに済みますよね。
試用期間中に退職すると、今抱えているストレスから解放されます。
「こんな職場で働きたくない」
「思っていた仕事と違う」
「パワハラ&残業ばかりじゃん」
退職すれば、このストレスから一気に解放されます。
ストレスを抱えすぎて、不眠や鬱っぽくなるなど、体調不良に悩まされている人もいるかもしれませんね。
ストレスから解放されれば、体調不良も良い方向に向かうはずですよ。
試用期間中に退職すると、第二新卒枠で転職できることもあります。
これは新卒者、もしくは卒後3年未満の人に限定されるメリットですが、第二新卒枠を使えるのは大きなメリットになります。
第二新卒枠を使えるなら、社会人経験3年以上の強力なライバルと「中途採用者枠」を争わなくて良いので、採用されやすいのです。
だから、第二新卒に当てはまる人は我慢して嫌な職場で長く働くよりも、試用期間中でもサクッと辞めて、第二新卒枠を狙ったほうが良いこともあります。
試用期間中に退職するメリットの最後は、比較的辞めやすいことです。
あなたも、
「まだ試用期間中でお試し状態だし」
という気持ちがあると思いますが、それは会社側も同じ。
「まぁ、まだ試用期間中だからな」
と思っています。
本採用になって、戦力としてバリバリ働き出すと、
「辞めたいです」
と申し出ても、なんだかんだと理由をつけて引き止められるので、なかなか辞められないことも多いです。
でも、試用期間中ならまだ本格的な戦力になる前ですし、
「まぁ、まだ試用期間中だからな」
と思われているので、辞めやすいことも多いんです。
試用期間中に退職したいあなたのために、退職するデメリットとメリットをご紹介しました。
さて、あなたはメリットとデメリットのどちらが大きいと感じましたか?
試用期間中と言えども、気軽に退職はできない。
デメリットもある。
でも、メリットもある。
「じゃあ、退職するべき?しないべき?」
と悩んでいる人も多いと思います。
それを決めるのは、メリットとデメリットどちらが大きいと感じるか、つまりあなたの価値観です。
デメリットの方が大きいと感じるなら、退職すべきではありません。
でも、メリットが大きいと感じるなら、試用期間でも退職した方が良いでしょう。
メリットが大きいと感じて、試用期間中でも退職しようと決めた人も、デメリットはやはり気になると思います。
試用期間中に退職するデメリットはできるだけ減らしたいですよね。
大丈夫、安心してください。
実はこのデメリットは、面接で必ず聞かれる退職理由を工夫する事で軽減させることができます。
試用期間中に退職したら、次にまた転職活動をすると思います。
転職活動をすると、面接では必ず退職理由を聞かれます。
試用期間中に退職した場合のデメリットを思い出してください。
試用期間中に退職する最大のデメリットは、次の転職に不利になることでしたよね。
このデメリットを軽減するためには、退職理由を工夫する必要があります。
面接官に好印象を持ってもらうため、そして「すぐに辞めそうだな」と思われないためには、ネガティブにとらえられがちな退職理由をポジティブに変えてください。
あなたの本音のネガティブな退職理由をポジティブなものに変換するんです。
そうすれば、面接官は
「こういう理由なら、試用期間中に退職しても仕方ないな」
と納得してくれるはずです。
ただ単に
「○○が嫌だったから退職しました」
ではなく、
「こういうことがしたかったから退職しました」
のほうが印象は良いですよね。
ポジティブな退職理由を作る時に大切なことは、次の3つ!
会社の悪口を言うと、面接官は良い印象は持ちません。
特に、待遇・労働条件が悪いことを理由に退職した場合は、前の会社の悪口を言うと
「また会社に不満が合ったらすぐに辞めるんだろうな」
と思われるので気を付けてください。
待遇・労働条件に不満がある場合は、
「仕事面でもっとこうしたかった」
「こういう仕事に全力で取り組みたかったから」
のような理由にしてしまっても良いでしょう。
「体育会系のノリについていけない」
「みんな頑張りすぎ。仕事に命かけすぎ」
「前職では個人主義の会社で、個々がそれぞれ仕事で成果を出すことを求められました。私はチームで1つのプロジェクトをやり遂げ協力して仕事をすることが、個人としても組織としても成長するため必要不可欠なことだと思っております。前の職場でも私なりに上司や同僚に自分から積極的にコミュニケーションを取ろうとしましたが、力不足もあり、うまくいきませんでした。そのため、もっと成長するためにも、チームで仕事ができる会社で働きたいと思い退職を決意いたしました。」
「残業が多すぎる」
「こんなにノルマがきついなんて聞いてない」
「給料が安い!」
「休日出勤なんてしたくないんですけど!」
「前職でも営業の仕事をしておりましたが、目標の数字が高く設定されていて、私の力不足もあり、顧客一軒一軒真摯に対応する時間が取れず歯がゆい思いをすることが多くありました。営業職としてもっとお客様とコミュニケーションを取り、目先の利益だけではなく長くお付き合いいただけるような信頼関係を築きながら仕事をしたいという気持ちが強くなり、退職することを決意いたしました」
「こんなつまらない仕事なんてしたくない」
「やりたい仕事じゃなかった」
「私は以前から営業職の仕事をしたいと思っておりました。前職でも営業職への配属を希望しましたが、人事の都合上事務職として働くことになりました。私なりに一生懸命事務職に取り組みましたが、やはり営業職として顧客とコミュニケーションを取りながら仕事をしたいという思いが強くなり、退職することにいたしました」
試用期間中に退職したいと思うのは、
「思っていた仕事と違う」
「職場の雰囲気に合わない」
という理由だけでなく、
この会社無理!
のように思って、早く逃げ出したいと思うこともあると思います。
実は試用期間というのは、法律できっちり定められているわけではないので、あやふやな部分が多いので、試用期間中にトラブルが起こることは少なくありません。
試用期間中にトラブルが起これば、「退職したい」、「こんな会社、辞めたい」と思うのは当然のことです。
もし、あなたが試用期間中に突然解雇された、もしくは本採用にならなかったというトラブルに巻き込まれたら、「試用期間中に解雇されても仕方ない?諦めない&早めの切り替えが◎!」を読んでください。
試用期間中に退職したいと思うトラブルの1つ目は雇用条件が悪いことです。
試用期間中は、本採用よりも給料が少し低いことはよくあることです。
だから、試用期間中は給料が少ないのは仕方がないことです。
でも、本採用よりも3割以上も給料が安いというのは、明らかにおかしいです。
また、「試用期間中だから」という理由で残業代が支払われないこともありますね。
このように、
「試用期間中だから」
という理由をつけて、雇用条件が悪いというトラブルは珍しくありません。
最初にも説明しましたが、試用期間中でも会社の社会保険に入ることができます。
でも、ケチな会社は
「試用期間中だから」
というわけのわからない理由をつけて、社会保険に入れてくれないことがあります。
でも、ここで
「試用期間中だから仕方ない」
と諦めてはいけません。
試用期間中でも社会保険には加入させなければならないという法律はあるのですから。
試用期間はどのくらいの期間が良いのか、法律では決められていません。
だから、会社は
「もう少しあなたのスキルを見極めたいから」
などの理由をつけて、試用期間を延長しようとします。
試用期間中なら、給料も安くて済むし、本採用になる前の方が難癖付けて解雇しやすいからです。
要は、使い捨て要員として見ているんですね。
正当な理由がなく、試用期間を延長してくる会社だったら、
「試用期間中でも退職したい」
と思うのは当たり前のことですよね。
試用期間中に退職したいと思うようなトラブル例をご紹介しました。
もし、あなたが試用期間中にこのようなトラブルに巻き込まれたら、
「うわ~、ショック…どうしよう…」
と落ち込む必要はありません。
「むしろラッキー!」
と思うようにしましょう。
だって、試用期間のおかげで本採用になる前に、ブラック企業であることがわかったんですよ。
ラッキー以外の何物でもありません。
もちろん、試用期間中に先ほどのようなトラブルに遭ったら、迷うことなく退職しましょう。
試用期間中に退職したい理由にはいろいろなものがあります。
円満退職をするためには、試用期間中に辞める言い方には気をつけなければいけませんよね。
試用期間中に円満に退職するためには、本音の退職理由を伝えてはいけません。
建前の退職理由を伝えましょう。
そうすれば、波風立てずに、スムーズに円満退職できるはずです。
「体育会系のノリについていけない」
「みんな頑張りすぎ。仕事に命かけすぎ」
「私が入社前に勝手に抱いていた社風のイメージと、実際の社風に相違があり、自分には合っていないと思いましたので、退職させていただくことにしました」
「残業が多すぎる」
「こんなにノルマがきついなんて聞いてない」
「給料が安い!」
「休日出勤なんてしたくないんですけど!」
「社員の皆さんが真摯に仕事に取り組んでいる姿に感動しましたが、私には分不相応であり、私がいることで社内の雰囲気を乱してしまうと感じ退職させていただくことにしました」
「こんなつまらない仕事なんてしたくない」
「やりたい仕事じゃなかった」
「入社後に営業の仕事を任せていただきましたが、営業の仕事は自分には向いてない仕事ではないか毎日考えるようになりました。やはり、以前から志望していたマーケティングの仕事をしたいので、退職させていただきます」
「任せていただいている業務が深く狭くという方向性なのですが、私としては幅広い業務を臨機応変にやっていくような仕事がしたいと思っております。試用期間中なのに申し訳ありませんが、退職させていただきます」
試用期間中に退職したいなら、円満に辞めたいですよね。
試用期間中でもすんなりスムーズに円満退職できれば、次への新しい一歩を踏み出すことができます。
試用期間中に退職することを決めたら、すぐに退職することを上司に報告しましょう。
試用期間中だからと言って、即日退職できるわけではありません。
本採用と同じです。
即日退職できないので、2週間前までに退職する旨を報告しなければいけません。
会社の規則によっては1ヶ月までに退職を申し出ないといけないこともあります。
だから、試用期間中でも退職するタイミングを悩んでいる暇はありません。
「退職する!」
と決めたタイミングが、退職を申し出るタイミングです。
ちなみに、メールではなくきちんと口頭で直接上司に伝えましょう。
メールで退職を伝えるのは、社会人のマナーに反しています。
だから、文句や嫌味を言われるかもしれませんが、
「どうせ退職するし!」
と覚悟を決めて、直接口頭で退職を伝えるようにしてください。
上司に退職を伝えたら、退職届を準備しましょう。
退職届は会社にテンプレートが用意されていることもありますし、自分で一から作成しなければいけないこともあります。
退職理由は正直に書く必要はありません。
「一身上の都合」でOKです。
上司に「なんで退職するんだ?」と聞かれて口頭で答える時には、この後に説明する建前の退職理由を伝える必要があります。
でも、退職届には退職理由を詳細に書く必要はないんです。
これはある意味、社会人としてのマナー・慣習のようなものですね。
次は引継ぎ事項と社会保険の確認をしましょう。
いくら試用期間中と言っても、引継ぎをしなければいけないことは少しはあるはずです。
退職後に電話がかかってこないためにも、引継ぎはしっかりしておきましょう。
また、総務に社会保険などの手続きを確認しておきましょう。
試用期間中に退職を決めたら、
「どうせ試用期間だし、あとは適当にやっておけばいいか」
と思うかもしれません。
でも、給料は発生しているのですから、退職日まではきちんと働きましょう。
それが、社会人としてのマナーです。
円満に退職するためにも、試用期間中と言えども、退職日まではきちんと働きましょうね。
試用期間中に円満に退職するためには、最後にしっかり挨拶をしてください。
「短い間でしたが、お世話になりました。ありがとうございました」
と挨拶すれば、あなたの印象は悪くなりません。
挨拶は人としての基本ですから、円満退職するためにも、最後の挨拶は欠かさないようにしてください。
試用期間中に退職する場合、給料がきちんと振り込まれているかを確認しましょう。
特に、試用期間中にトラブルに遭った場合、ブラック企業の可能性が大ですので、最悪の場合、給料が振り込まれない可能性があります。
試用期間中と言えども、給料はしっかり貰う権利はありますので、給料日は給料が振り込まれているかを確認するようにしてください。
試用期間中に退職したい人は、転職エージェントを利用してみると良いですよ。
試用期間中に退職する最大のデメリットは、転職に不利になることでしたよね。
確かに試用期間中に退職すると転職に不利になります。
ただ、転職できないわけではないですし、不利な状況を挽回することもできます。
不利な状況を挽回して、ホワイト企業に転職するためのお手伝いをしてくれるのが、転職エージェントなんです。
転職エージェントを使えば、キャリアアドバイザーがあなたの希望に合った求人を紹介してくれます。
また、試用期間中に退職したことも推薦文などでフォローしてくれますし、面接官に納得してもらえるようなポジティブな退職理由や志望動機を一緒に考えてくれるんです。
もちろん、試用期間中にトラブルが起こらないように、あらかじめ条件面をきちんと調べてくれますので安心です。
円満退職できるような退職理由も一緒に考えてくれますよ。
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