転職エージェントで内定辞退OK?損害賠償回避&しつこい時の対処法

「転職エージェントで内定辞退をして良いの?損害賠償とか大丈夫?」

「転職エージェントに内定辞退の連絡をする時にはどうすれば良い?」

 

あなたは転職エージェントを使って転職活動をして、無事内定をもらうことができた。

でも、その企業には入社したくないから内定を辞退したいと思って悩んでいるんですね。

 

転職エージェントで内定辞退をするのはOKです。

ただ、内定をキャンセルする時に注意しないと、その後の転職活動がうまくいかなくなる可能性があります。

最悪の場合、損害賠償を請求されることがあるんです。

 

転職エージェントで内定辞退する時の方法や注意点、内定辞退の取り消し要求がしつこい時の対処法を知っておけば、スムーズに内定辞退をして、希望の企業に転職することができますよ。

転職エージェントで内定辞退はしても良い

「転職エージェントで内定辞退はしても良いのか?」

これに悩む求職者は多いと思います。

 

現役転職エージェントの私の本音としては、

「できれば内定辞退はしてほしくないけれど、内定辞退は仕方ない」

というものです。

 

つまり、内定辞退はしてもOKなんです。

しかも、転職エージェントの利用者で内定辞退をする人は少なくありません。

 

内定辞退しても良いの?

そうですね。

転職活動をしていれば、やむを得ず内定辞退をしなければいけない事態は出てくるものですから。

 

エン 人事のミカタ』の調査結果を見てみましょう。

 

  • 転職エージェントを利用した人の中で選考辞退をしたことがある人は70%
  • そのうち内定辞退をした人は34%

 

このデータから考えると、転職エージェントの利用者の約4人に1人が内定辞退をしているということになります。

 

どの会社に転職するかを決めるのはあなた自身です。

内定辞退をしたいなら、内定辞退をしなければいけない状況なら、遠慮なく内定辞退をしてください。

内定辞退に対する対応をするのも、私たち転職エージェントの仕事の1つですから。

 

ただ気軽にするのはNG

転職エージェントで内定辞退をするのはOKです。

でも、

「じゃあ、片っ端から面接を受けて、どんどん内定を辞退しちゃおう!」

という考えはやめてください。

 

企業はあなたに内定を出すまでには、書類選考・面接をして時間も労力もかけています。

そして、あなたに

「わが社に入社してほしい」

と思って内定を出しています。

 

それなのに、気軽に内定辞退をするのは企業に迷惑をかけていることになります。

だから、やむを得ず内定辞退をするのは仕方ないのですが、気軽に内定辞退をするのはやめましょう。

 

転職エージェントで内定辞退する時の断り方

転職エージェントで内定辞退をする時の断り方をご紹介します。

どうやって内定辞退をすれば良いのか断り方を悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

 

電話で直接伝えた方が良い

内定辞退をする時は、電話で転職エージェントに伝えましょう。

メールで一方的に

「内定を辞退します」

と伝えるよりも、電話で直接言ったほうが、転職エージェントに誠意が伝わります

 

また、メールだとメールを送ってから、担当の転職エージェントがメールを見るまでにタイムラグがあります。

迷惑メールフォルダに振り分けられていて気づかなかった、間違ってゴミ箱に移動してしまったなどの不測の事態も考えられます。

 

そうすると、あなたは内定辞退を伝えたつもりなのに、転職エージェントには伝わっておらず、内定承諾の手続きが進められていたということもあり得るんです。

 

メールで伝えた場合は電話でフォローを

内定をキャンセルするために、転職エージェントに電話をかけたけれどつながらなかった。

内定通知を貰ってちょっと考えたけれど、その日の夜に内定辞退をすることを決意した。

 

こういう場合は、とりあえずメールで内定辞退の意思を伝えましょう。

 

ただ、先ほども言ったようにメールだけではきちんと伝わらないこともありますので、少し時間が経ってから、もしくは翌日の営業が始まってから、担当の転職エージェントに電話をして、

「メールでもお伝えしましたが、内定を辞退させていただきたいと思います」

と内定を辞退することを伝えてください。

 

転職エージェントで内定辞退する時の注意点

転職エージェントで内定辞退する時の注意点を見ていきましょう。

転職エージェントで内定を辞退するのは良いのですが、注意点を押さえて内定辞退をしないと、とんでもないことになります。

 

例えば、損害賠償を請求されるとか。

損害賠償?お金払うの?

 

そうなんです。

また、好条件の求人を紹介してもらえなくなったり、転職エージェントが親身になってくれなくなる可能性もあります。

そんなの損じゃん!

 

そうですね。

あなたは転職エージェントで内定を辞退する時は、マナーを守らないと、損をすることになります。

だから、転職エージェントで内定を辞退するなら、最低限のマナーは守らなくてはいけません。

 

できるだけ早く伝える

内定を辞退するなら、できるだけ早く伝えましょう。

内定辞退は企業に対して、不義理というか迷惑をかける行為なんです。

「うちで働きなよ!」

というい誘いを断るのですから。

 

内定を出す時点で、企業はあなたを戦力として計算しています。

それなのに、あなたが内定を断ったら、違う人を探さなくてはいけません。

 

だから、内定をキャンセルする時には内定が出たらできるだけ早い時点で辞退しなければいけないのです。

 

入社2週間前になると損害賠償のリスクあり!

入社日2週間前になってから、内定を辞退すると、あなたは企業から損害賠償を請求される可能性があるので注意してください。

 

なぜなら、民法第627条第1項で2週間前ならいつでも雇用契約を打ち切れると定められているからです。

逆に考えると、入社まで2週間を切ってしまうと、法律では保護されなくなる。

つまり、損害賠償請求をされる可能性があるということです。

 

だから、どんなに遅くても入社予定日2週間前までには、内定辞退をしなければいけません

 

謝罪の意をきちんと伝えて!

転職エージェントで内定を辞退する時には、謝罪の意をきちんと伝えましょう。

転職エージェントは、あなたが内定を勝ち取るために、いろいろサポートしてくれました。

それなのに、あなたは内定を辞退するのですから、謝るのが筋です。

 

「企業には申し訳ないと思うけれど、転職エージェントには謝る必要なくない?」

と思うかもしれませんが、そんなことはありません。

 

恋愛に置き換えてみましょう。

転職エージェントを友達、企業を彼女として置き換えますね。

 

あなた:「ねえねえ、あの子とデートしたいからセッティングしてよ」

友達:「わかった!あの子の都合を聞いてみるよ!」

 

友達:「あの人があなたとデートしたいって言ってるんだけど、どうかな?」

彼女:「いいよ。デートしてあげる」

友達:「やった!じゃあ、本人にそんな風に伝えるね」

 

友達:「彼女、あなたとデートしてくれるって!」

あなた:「やっぱりデート行かない。ほかの女とデートしたくなったから」

友達:「は?」

 

ということですよね。

つまり、内定辞退は彼女に置き換えた企業にも失礼な行為であるだけでなく、友達に置き換えた転職エージェントにも失礼な行為なのです。

 

現役の転職エージェントとして言わせてもらうと、当たり前のように

「内定辞退しま~す!」

という断り方よりも、

「内定を辞退させていただきます。いろいろご尽力いただいたのに、申し訳ありません」

という断り方をしてもらったほうが、「仕方ないな」と思えます。

 

軽く内定辞退をする人には、もう好条件の求人は紹介したくないし、親身にサポートしたくないなとも思ってしまうんです。

だって、また内定を辞退されたら困るから。

 

「は?求人を紹介するのは、あんたの仕事だろう?仕事放棄だ!」

というあなたの声が聞こえてきそうですが、この場を借りて言いたいことがあります。

「転職エージェントも人間だもん、仕方ないじゃん!」

 

仕方ないんです。

仕事は仕事ですが、利益よりも不利益を生み出すような人には、親身になれません。

私たち転職エージェントの仕事はボランティアではないんですから。

 

企業に直接内定辞退の意思を伝えない

内定辞退をする時に、転職エージェントを使って転職活動をしているのに、直接企業に内定辞退の連絡をする人がいますが、これは止めてください。

 

転職エージェントを使って求人を紹介してもらっているなら、内定を辞退する時も転職エージェントに連絡をしましょう。

 

それがマナーです。

企業に直接連絡をするのは、企業に対しても、転職エージェントに対しても失礼な行為ですので注意してください。

 

理由は誤魔化さずに正直に伝える

内定辞退の連絡をした時に、転職エージェントから

「内定辞退の理由は何ですか?」

と聞かれると思います。

 

その時には、きちんと正直に理由を伝えましょう

誤魔化した嘘っぽい理由を言われたら、転職エージェントはあなたに不信感を持ちます。

理由は誤魔化さずに、きちんと正直に話すことで、転職エージェントとの信頼関係を維持することができます。

 

だから、内定辞退の理由を聞かれたら、正直に話してください。

 

転職エージェントで内定辞退をしないためにはスケジューリングが重要!

転職エージェントで内定辞退をすることに悩むなら、内定辞退をしないようにすれば良いんです!

転職活動をする上で、内定辞退はやむを得ないもの。

でも、ちょっとした工夫をすれば、内定辞退をできるだけ少なくすることができるんです。

 

ちょっとした工夫とは、スケジューリングです。

綿密に転職活動のスケジュールを立てれば、内定辞退を避けることができます。

 

内定辞退をするケースで多いのは、

「内定をもらったけれど、第一志望はこの後に合否が出る。できれば第一志望の企業に行きたいから、とりあえず内定は辞退しておくか…」

という理由だと思います。

 

ということは、内定が出る順序を調整すれば良いのです。

 

「第一志望→第二志望→第三志望…」

という順で採用の合否が出るように、面接日などの調整をすれば、内定を辞退する可能性は少ないですよね。

 

転職エージェントで内定辞退のトラブルを避けるなら密に連絡を!

転職エージェントで内定辞退をした時に、担当の転職エージェントに

「え?内定辞退ですか?何でですか?え~…。せっかく内定をもらったのに…」

と言われるよりも、

「そうですよね。わかりました」

とサラッと言ってもらったほうが、気持ち的には楽ですよね。

 

内定辞退をしたことによる転職エージェントの納得度を高めるためには、転職エージェントと連絡を密に取っておきましょう。

 

「この企業に絶対に行きたいです」

「この企業は内定を貰っても行かないかも」

「この企業は給料は良いけれど、残業時間が多いのが気になりますね」

 

こういうあなたの希望を細かく担当の転職エージェントに伝えておきましょう

面接後の感触・印象なども伝えておくと良いですよ。

 

そうすると、内定辞退の連絡をした時に、

「やっぱり、そうですよね…。わかりました!」

とすぐに納得してくれるはずです。

 

また、希望をしっかり伝えておくと、第一志望から内定が出るように、転職エージェントが面接日を調節してくれますよ。

 

転職エージェントの内定辞退取り消し要求がしつこい時の対処法

転職エージェントで内定辞退をするのは、悪いことではありません。

 

でも、転職エージェントによっては、

「内定辞退はできません」

「内定辞退を取り消してくれませんか?」

のように内定を承諾するようにしつこく言ってくることがあるんです。

 

そういう時は、

「やっぱり内定辞退はしてはいけないのかも…」

と諦めてはいけません。

きちんと対処すれば、転職エージェントがしつこくても内定辞退をすることができます。

 

情に流されてはいけない

内定辞退をする時に転職エージェントに

「内定辞退を考え直してください!」

と何度も言われると、

「この転職エージェントはしつこいし、今までお世話になったから内定を承諾しても良いか」

と思うこともあるかもしれません。

 

ただ、情に流されてはいけません!

あなたの人生は転職エージェントのものではありません

あなた自身のものです。

だから、あなたが自分の考えで決めなければいけません。

あとで後悔しても、転職エージェントはあなたの人生に責任を取ってくれません。

 

だから、情に流されず、あなたが内定辞退をしたいと思ったら、その意思を貫いてください。

 

内定辞退は自分の権利であることを主張する

転職エージェントから内定辞退の取り消しをしつこいほど求められたら、内定辞退は自分の権利であることを主張しましょう。

 

内定辞退は、法的に禁止されているわけではありません。(入社日2週間を切ったら、損害賠償のリスクはありますが)

だから、あなたが内定辞退をしたいと思ったらして良いのです。

 

転職エージェントからしつこく言われても、内定辞退は自分の権利であること、強制的に撤回させることこそ違法行為になる可能性があることを伝えましょう。

 

そうすれば、さすがに転職エージェントも引き下がるはずです。

 

担当を変えてもらう

転職エージェントが何度もしつこく内定辞退の取り消しを求めてきたら、担当を変えてもらう対処法も良いですよ。

 

各転職エージェントには、担当者を変えてもらえるシステムがあります。

だから、しつこい担当者は変えてもらえば良いんです。

担当者を変えてもらうためのメールをする時には、

「○○という事情でやむを得ず内定辞退をさせていただきたいのですが、何度もしつこく内定辞退の取り消しを求められましたので、担当者を変えていただきたいと思いメールさせていただきました。」

のように理由もきちんと伝えると、次の担当者はしつこくない人になるはずです。

 

また、内定辞退をしたことで、転職エージェントとの関係が悪くなり、

「これからもきちんと転職のサポートをしてくれるかな?」

と不安になっている時も、担当者を変えてもらえば、あなたの不安は解消します。

 

労働局に相談する

何度言っても、転職エージェントがしつこかったら、最終手段として労働局に相談しましょう。

労働局は厚生労働省の地方支部分部局で、労働相談が業務の1つですので、内定辞退のトラブルの相談にも乗ってくれます。

 

実際に労働局に相談する前に、担当の転職エージェントに

労働局に相談します!

と宣言すると、それだけで効果がありますよ。

もし、それでも効果がなかったら、実際に相談しましょう。

 

転職エージェントを変える

内定辞退の連絡をした時に、しつこく

「内定辞退をするな!」

と言われてしまったら、転職エージェントを変えるのも良いと思います。

 

転職エージェントはたくさんありますから、別に今使っている転職エージェントにこだわる必要はありません。

違う転職エージェントを使えば、全部解決しますよね。

 

先ほど「内定辞退が原因で転職エージェントとの関係が悪くなって、これからもサポートしてくれるか不安なら、担当者を変えてもらえばOK!」という対処法を説明しましたが、担当者を変えても

「なんか担当者を変えてもいまいちだな。この転職エージェント内で俺の悪評が広まってるの?」

と思った時も、転職エージェントを変えてしまえばOKですよね。

 

転職エージェントを変えるなら、次の2つがおすすめです。

 

 

この2つは業界最大手ですので、転職エージェントも精鋭ぞろい!

利用者も多く、内定辞退の対応も手慣れたものですので、内定辞退をした時もトラブルになりにくいんです。

 

転職エージェントは無料で使えますので、内定辞退でトラブルになってしまったら、気軽に違うところを使ってみると良いですよ。

執筆者情報

天職エージェント編集部
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